体 幹

 「立ち方」を学んだら、脱力の稽古をしてみましょう。二軸の「立ち方」で、頭部・肩甲骨・体幹・骨盤・上肢・下肢など色々なところを動かして、それぞれの最も緩んで収まる位置を探します。上肢・下肢はブラブラと揺らしてみます。

 次に、左右の足を踏み変えて、左右の軸を感じてみましょう。この動作も、脱力して身体の各部分がさらに緩むようにしましょう。決して、力を入れないことです。また,左右の軸を踏みかえるときに、身体が左右に傾かないことです。正中線(中心軸)を左右の軸に重ねるように平行移動させます。

 上記の踏み変えがスムーズにできるためには、体幹の柔軟性が必要です。剣道をする方は体幹を固めてしまっている方が多いのです。ここで、体幹を柔軟にする運動をいくつかご紹介しましょう。

 最初は体側です、右の軸に重心を乗せながら右手を上げます。右の肩甲骨と骨盤ができるだけ離れるようにします。次に左の軸に乗りながら左の体側を伸ばします。

 ここで注意するのは、右手を上げるときには右軸に重心を移す事です。鏡の前でこの動作を繰り返してください。両肩のラインに注目です。上の写真のように骨盤は水平に保たれながら、両肩のラインが45度になるように練習しましょう。


 次は、体幹を反ったり・丸めたりしてみましょう。この動きは、骨盤が前傾したり後傾したりすることによって誘導されます。
 骨盤を前傾させて胸を張ります(左)。後傾させて体幹を丸めます。反るときには吸気、丸めるときには呼気で行うといいでしょう。この動きは、剣道の打突動作にとても大切な動作です。この体幹の動きがスムーズになると、上肢の筋力をほぼ使わずに打てるようになります。

 さらに、左右に体幹を捻ってみましょう。これも正座して行います。両手を頭の後ろに添えて、両肘を開き体幹を左右に捻ってみましょう。
 
 左右どちらに捻りやすいでしょうか。ほとんどの方が左に捻りやすいと思います。これも人体の左右の不思議です。二軸(左右軸)動作は、このような人体の左右の機能差に着目した動作のです。


 ここで紹介した体幹の動きは、故伊藤昇先生の「胴体力」のトレーニングを参考にして、私が長年続けてきたものです。効果絶大です。
 皆さんも、動きの土台作りとして稽古に取り入れられることをおすすめします。